ひどい誤訳で日本語も変

 第16回 著者と反対のことを言う

この箇所の落合の訳文はもう翻訳とか誤訳とか以前の問題であり、日本語として全く矛盾した、首を傾げてしまうようなおかしな文章になっている。 「島では、言葉によるコミュニケーションは、無言の交感にとって代り、どんな言葉よりわたしたちの心を癒してく…

 第18回 「多数派の悪によって凌駕される」という意味不明のひどい日本語

まず意味不明な落合恵子の訳文から。 「未来への競争をしている内に、現在=「いま」 は見すごされ、自分から遠く離れた「どこか」のために、自分がいる 「ここ」 は見すごされ、個人は多数派の悪によって凌駕されている。」(p.138) この 「多数派の悪」 と…

 第25回 「革命と社会運動の足音」とはどこの国の話か

どうも落合恵子はよほど革命が好きなようだ。 「そうして、すべてのわたしたちは、革命と社会運動の足音を聞いた。その中の多くは、かならずしも全体的な意味においては、あまり認知された運動とは言いがたいが、いまもって前進を続けている。」(p.146) 原文…

 第27回 なぜこんな単純な英文すらまともに訳せないのか

落合恵子は 「しなやかさ」 や 「柔軟性」 がそんなにもお気に入りか。 「しかし努力としなやかさ、そして夫の共感と支持を得て、あおい貝の旅に出航することに成功する者もいる。」(p.148) 原文は以下の通りである。But with effort, patience and a sympat…

 第28回 「祖母の世代や夫を見送った女」という意味不明な翻訳

落合恵子は 「祖母の世代や夫を見送った女」 などという意味のわからない日本語でいったい何を言おうとしたのだろうか。 「祖母の世代や夫を見送った女が、いままさに牡蠣のベッドにいる新しい世代の女たちに何を伝えることができるだろう。 まずは、賞賛、…

 第30回 「家のフェンスを背にしたあの場所」とは一体どの場所なのか

落合恵子の訳文は以下の通り。 「あの場所」 というのは一体どこを指しているのか落合に聞いてみたいものだが、こんなものは書いた本人も説明できないに違いない。 「女たちは、従来、女の居るべき場所とされた台所や子ども部屋や家のフェンスを背にしたあの…