第14回 一休み  「ひので貝」 ‐ 《Sunrise Tellin》

 
「ひので貝」 の章の原文表題は 《Double-Sunrise》 なのだが、本文中では単に 《sunrise shell》 と表記されていることの方が多い。
しかし、 《double-sunrise》 で検索しても何も見つからず、sunrise shellで検索すると本文中の描写とは大きく異なるもっと厚手で頑丈そうな貝の写真ばかりが出てくる。

あるときこちらのブログで、「ひので貝」 と呼ばれる貝に相当するのはSunrise Tellinだろうと書いてあるのを目にし、それで検索してみると確かに文中の描写そのままの貝の写真が上がってきた。おそらくこの貝のことだろう。



《Sunrise Tellin》 *1


吉田健一訳『海からの贈物』より。

この、さわるだけで壊れそうな貝の両面は正確に対をなしていて、丁度、蝶の羽のように、両方とも模様が同じであり、二つを合わせている金色の紐帯から白い半透明の表面に、いずれも三本の薄紅の線が延びている。だから、私は二つの日の出を手に持っている訳で、 (p.61)

 
 
 

*1:写真はMyTurksAndCaicosBlog.com http://myturksandcaicosblog.com/?tag=sunrise-tellinより。