悪質な改変や加筆

 第2回 全くありえない「柔軟性」という訳語

落合恵子の『海からの贈りもの』は最初からこんなデタラメな訳文が出てくる。 この作品で重要な意味を持つ言葉を、落合は全く違う意味の言葉に書き変えてしまっている。 「砂を掘り返して宝を探すというやりかたは、せっかちであり、欲張りであり、さらには…

 第3回 落合恵子が「忍耐」という訳語を書けない理由

《patience》 は普通、「忍耐」 あるいは 「辛抱強さ」 と訳される。 ではなぜ落合恵子は 《patience》 という言葉に対して全く意味が違う 「柔軟性」 などという訳を当てたのか、それは結局わからない。 しかし落合が「忍耐」 という訳語を書かなかった理由…

 第6回 女の家事労働はこんなに大変だと10回も勝手に書き加える

ここの訳文は落合の主義主張のための加筆の多さが目に余る。 赤色の部分は全て落合恵子が勝手に書き加えたものであり、わずか2ページ程の間に 「女の仕事はこんなにも多い」 と10回も加筆されている。 あらかじめ注意しておくが著者の原文の主旨は落合が…

 第9回 「社会的に目覚しい活動をした女たち」というとんでもない嘘

この落合恵子の翻訳ぶりは本当にあきれかえるような馬鹿げた代物で、落合のフェミニズムとはどういう類のものか、そのためとあればどういうことを仕出かすのか、そういった落合の愚かさ、たちの悪さが言い逃れしようもない形で露わになっている。落合の訳文…

 第13回 そんなに男が憎いのか

落合恵子訳は以下の通り。「攻撃力」などというデタラメは一体何のことだ。 「外に向かうエネルギーも人間にはなくてはならないものだが、それを追求した男たちのやりかた、攻撃力は、現在、問題の解決には用をなさなくなっている。」(p.58) 吉田健一は同じ…

 第20回 《patience》を「おおらかさ」と訳す落合恵子の「しなやかな」感性

この結びの文章においても、落合は著者アン・モロウ・リンドバーグの表現から大きく逸脱した書き変えをしている。 「波の音が、わたしの背で繰り返しささやいている。*1 ……おおらかさ、……豊かさ、……包容力、と。」(p.141) 原文は以下の通りである。The waves…

 第23回 著者になりすまして落合恵子が感慨を語る

落合恵子はこの箇所でも、著者が書いてもいないことを勝手に書き加えている。 「次に感じたのは、実に素朴な困惑( 誰でも昔に書いたものを読めば、困惑を覚えるだろう )であった。 さらにそれは、フェミニストによって、女たちにもたらされた、大いなる勝…

 第29回 平然と嘘を書く落合恵子

長年の愛読書とまで言う本を翻訳しているというのに落合恵子はなぜこのような嘘を平然と書くことができるのか。到底理解することができない。*1 落合恵子という作家を強く軽蔑し嫌悪する。 落合の訳は以下の通りである。アン・モロウ・リンドバーグの原文と…

 補遺5 《mind》を「頭」と訳す吉田健一訳『海からの贈物』の質の高さ そして落合恵子の愚かさ

ことさらに吉田健一の翻訳を称揚するつもりもないのだが、原文と照らし合わせながら吉田健一の訳文と落合恵子の身勝手で程度の低い訳文を比較してつぶさに読んでいくと、やはり両者の翻訳には歴然としたレベルの違いがあるということ、そして何よりそもそも…